はじめまして、小児科医の白井です。
結論からいうと、どちらの意見も間違っていません。
アレルギーの対応はケースバイケースですし、
そもそもおっしゃる症状が、そもそもアレルギーかどうかも、実は判断が難しいです。
●よくあるのが、皮膚のバリアがもともと強くないお子さんで(とくに今まで湿疹やアトピーとは言われたことがなくても)、
離乳食をはじめると、なんだかいろんな食材で皮膚が荒れる・赤みが目だつ、というものです。
これは食物アレルギーというよりは、皮膚の弱さからくる症状が主です。
なので、たとえば検査してもアレルギーの数値自体は高くなかったり、実際に食べつづけても出るのは皮膚の症状くらいで、他にはひどい症状がでない、という場合も多いです。
こういう場合は、食べるのは禁止しません。
ちなみに下痢も、離乳食をはじめる前後ではよくあることで、必ずしもアレルギーが原因ではないことも多いです。
●たしかにご家族でアレルギーの方がいると、お子さんも何らかのアレルギー疾患をもつ可能性は高くはなります。
もし仮に今回の症状が食物アレルギーからくるものだとしても、皮膚の軽い症状だけだったり、アナフィラキシーショック(呼吸が荒くなる、意識が遠のくなど)のような全身の症状がなければ、食べるのは絶対禁止、とはしません。
食べるのを安易に遅らせると、腸でその食べ物に対する拒絶(抗体)ができやすくなる例も報告されており、食べられるなら食べる、というのが基本ではあります。
ただし、少量だったから症状が軽かったけど、離乳食をすすめて徐々に量を増やしていくと、症状が重く出るようになる、など、量によって症状が変わる場合もあります。
その場合は、平日の午前中(なにか症状がでても、すぐ病院が対応できる時間帯)に少しずつ量を増やしながら食べさせて、「どこまで食べてokか、どれだけ食べたらどんな症状がでるか」を探っていきます。
●一度皮膚の赤みがでると、その後数日間は、ちょっとした刺激で皮膚が赤くなることもよくあります。
また少し風邪ぎみ、など体調の変化でも、皮膚の症状が強く出ることもあります。
その時たべた食べ物のせいで皮膚が赤くなったのか、それとも単に皮膚の赤みがダラダラ続いているだけなのか、の判断が難しくなるので、
一度皮膚の状態が落ち着いた段階で、また再トライする、という流れをとることも多いです。
●お子さんの場合は、またリンゴやトマトをトライすることは絶対禁止ではありません。ただし、皮膚が落ち着いた状態になってから、体調が良いときに、平日午前中、がおすすめです。
それでもやはりまた皮膚が赤くなる、赤みが前よりひどい、他の症状もでる、他の食材でも出る、という場合は、受診を検討してください。
血液検査(アレルギーの症状と必ずしも一致はしない・皮膚が弱いと偽陽性がでやすいなど、解釈が難しいものではありますが)も必要に応じて、行われる可能性があります。
少しでもお力になれれば幸いです。