はじめまして、小児科医の白井です。
実際にお子さまを診察したわけではなく、
今までの発達のご様子などもわかりかねますので、
一般論として受け止めていただければ幸いです。
お子さまがよく嘔吐するということ、心配ですし、
吐物の処理はかなり滅入りますね。
●嘔吐をきたす原因は山ほどあります。
熱もなく下痢もない、というときの嘔吐で、最もよくある原因は、
お母様のおっしゃるとおり、便秘です。
頑固な便秘の場合、食事などの生活習慣だけで改善するのは難しいので、
きちんと受診して便秘薬を飲むのも、大切なアプローチになります。
それ以外の稀な原因としては、頭やお腹の腫瘍、
ホルモンや代謝の病気など様々あります。
これは症状が長引くいたり、嘔吐以外の症状などから疑って、
細かい検査をしない限りは原因はわかりません。
●お母様のおっしゃるとおり、精神的なものからくる嘔吐もあります(心身症)。
もちろん下の子が産まれたり、お母様の精神状態だったり、といった環境が影響することもありますが、実際は原因やキッカケがわからないことも多いです。
それに、原因やキッカケがわかっても、それを完全に除去できるわけでもなかったりします。
なので、たとえ嘔吐が心理的な要因から生じているとしても、
原因探しや、それをどうにかしようとするアプローチは、
医学的にも無効といわれています。
●ではどうするかというと、症状をなくすのではなく、
少しでもうまく付き合うような方法を探していくことが大事になります。
床に吐いたら汚れてママが大変だから、ここに吐いてね、と
あらかじめ吐く場所を決めたり、道具をわたす。
親としても嘔吐する前の予兆を見極めて、嘔吐を受け止める。
そして、実際には難しいですが、嘔吐したことを責めないのも非常に大事です。
(もし心理的な原因だとしたら)お子さまからしたら、
ご自分でも把握できない、何かしらの心身のストレスが、
嘔吐という形であらわれているという状況です。かなりつらいですよね。
吐いたときはシンプルに、吐いちゃったね、吐きたかったね、キレイにしようね、
これだけで良いです。
なぜ吐いてしまったのか、どうしてそんな気持ちになるのか、これをお子さんに問いただしても、お子さんもわからないですし、嘔吐の改善にはつながりません。
お子さんとしては「たとえ自分が吐いてしまっても、お母さんはいつも味方でいてくれる」というのが一番の安心材料になりますから、それを行動や言葉で伝えるのがお母さんの役目です。
少しでもお力になれれば幸いです。