こんにちは。
イルカや犬などをしつける際に使われる行動学などの世界では、「望ましい行動をしたらすかさず褒める」「望ましくない行動をしたら褒めない」ということを繰り返すことで、望ましい行動を増やしていくということが行われます。イルカショーなどで、一つ芸をするたびに、調教師がエサを与えています。逆に芸を失敗したら絶対にエサは与えません。それを繰り返すことで何が良いか何が悪いかを教えていくのです。
その原理でいきますと、お子さんは「ごねれば最後にはおやつが追加で出てくる」ということを繰り返し行動によって教えられてしまっているともいえるかもしれません。つまり、与えないなら絶対に与えないという風にしないと、「ごねればいい」と学ばせることにしかなっていない、それだったらごねられるまえにさっさと与えたほうがまし、ともいえるかもしれません。
ただ、我々はイルカを育てているわけではなく、自分の子供を育てているわけです。子供が大人になって、「母との楽しい時間を思い出す。母はおいしいおやつを用意してくれ、もっともっととねだる私に、仕方ないわねえと苦笑いしながらおやつをくれた。母に受け入れてもらい、甘えさせてもらった温かい思い出だ」というようなこともあるかもしれません。「ねえもっとちょうだい」「しょうがないわねえ」というのも親子のコミュニケーションであり、自分の要求を受け入れてもらえたという体験でもあるかもしれません。
夕食前におやつが欲しくてたまらないというのは、実際おなかが空いているのかもしれません。しかるべき時間に、食べてもよいようなおやつ(おにぎりとか果物とか軽い食事とか)を与えておいたり、夕食時間を早くするといったことで、それほど強い要求はなくなるかもしれません。
行動学の原理的に言えば、望ましくないことを認めないだけではなく、小さなことでも良いことを見つけて、すかさず褒めるということが重要です。「朝起きた」「自分で着替えした」「歯を磨いた」どんな小さなことでもよく、「お手伝いをした」といったプラスのことだけではなくできて当たり前のことであっても、よく観察して見つけて、その場でほめます。「さっきは偉かったね」ではなく、できればその場で褒めたほうが効果的と思います。「おやつをいつもは3回欲しがるのに、2回で我慢して、夕食まで待てたね」「おやつを少し我慢したら、夕食を一杯食べられたね」でもいいです。そういうことをしたことで、「ママは嬉しい」という、「私は」というアイメッセージを足すのもよいかと思います。
その行動から引きはがしたい時には、より大きなご褒美を一時的に与えてもいいと思います。ゲームを何度もやりたがるなら、ゲームを何回で我慢できたら、もっと欲しがっているものを与えるなど。
おやつを我慢させる場合、「ダメ!夕食まで自分で遊んどいで!」ではなく、「おやつもいいけど、一緒に夕食を作ろう」とか、「一緒にこれで遊ぼう」とか、おやつから意識をそらし、もっと楽しいことがあるよと、気持ちを明るくなるように持っていくことも考えられます。
砂糖には中毒性があります。子供に与えたくないようなお菓子はそもそも買ってこない、本当にご褒美をあげたいときに取っておくということも考えられると思います。
どうして1回でやめてほしいのか?何度もやるとどうなると親が心配しているのか?お母さんはこういうことが心配、こういうことができる子になってほしいと思うから言うのよ、というようなことをよく説明するのも、5歳の子なら分かってくれるかもしれません。
親も何かを我慢し、「ママもこれをしたいけど我慢するから、○○ちゃんも一緒に頑張ってくれる?」でもいいと思います。