こんにちは。毎日育児お疲れ様です。大変なことだと思います。
まず相手へのハードルを下げることを考えてみて頂ければと思います。足を上げる、支度をしない、手洗いしないなどは、3歳の子供としてはごく当然というか、できたらすごいというようなことだと思います。子供はその場で気になったことに気持ちが集中してしまいますので、あれで遊びたいとなれば食事中だろうが気持ちが遊びに向いてしまいますし、記憶力もさほどありませんので注意されても大人と同じようには記憶できないことが多いです。ものごとを理論的に考え記憶するには言葉が必要ですが、その言葉が彼らにはないのです。一説には、犬やタコには3歳児並みの知能があり、チンパンジーはもっと賢いそうです。もう相手は犬だと思って、できたら「おー、すごい」と思い、できなくてもそんなものだろう、と思うぐらいでいいと思います。できないのは私への当てつけだ、という気がしてきますが、お母さんを困らせようとしてやっているわけではなく、本当にまだ無理なのかもしれません。相談者様の育児がダメだからこうなるのだというようなこともないと思います。
私も、自分の子供がちゃんとしないのは私への当てつけというか反抗的な態度をとられている、私に恥をかかせようとしている、というように思ってキレていたことがあったのですが、ある時子供が書いた絵を見て、こんな殴り書きぐらいしかできない人間に、過剰に要求しても無理だなあと思いました。また、交通安全のために、子供の視界がどれぐらい狭いか(子供には車は見えていないから運転手が気を付けないといけないというようなこと)というシミュレーションの施設に行って、こんなに子供というのは狭い世界しか見えていないのかということも分かりました。子供はまだ我々とは違う世界を見ているのです。
保育園でのしたくなどについて、大人なら「連絡帳を出してここにいれて、着替えして、トイレに行って・・・」と、やることをリストアップしてどれからやるか段取りが組めますが、子供にとってはかなり難しいことです。衣服の着脱なども、子供にとっては難しく、発達の遅れがある子供などを訓練するリハビリ担当者の教科書を見ていると、「衣服の着脱は、自分の体を使った高度なパズルである」「着替えろと言われても、何をどうしたらいいのか分からない子もいる。まず帽子を脱いでここにかけて、次は上着の袖をこう持って、ボタンはこう外して・・・とそれぞれのステップもかなり複雑なことである」「お尻を拭くにあたって、自分のお尻がどこにあるか、どう手を動かせば届くのか分かっていない子もいる」というようなことが書いてあり、我々大人が日常的に行っていることがいかに難しいかを感じさせられます。何をどうしていいのかよく分からない、面倒くさい、できなかったら怒られる、いやだなあ、あ、あのオモチャで遊びたい(支度をしていたことは忘れる)・・・という感じなのかもしれません。
家でのしたくに当たっては、ホワイトボードに持ち物のリストや、家を出るまでに必要な事柄(歯磨き、トイレ、朝食など)をリストアップしてイラストを貼り、できたらマグネットを貼らせるなど、視覚的に分かりやすい手順書のようなものを作り、一つ一つ確認しながらできるようにしてあげ、できたら褒める、ということも考えられると思いますが、いずれにせよまだ3歳だと、全部はできないと思うので、ハンカチの準備だけさせるといった部分的なことから始め、できれば褒める、できなくても叱らないということで、少しずつ成功体験を積んでいく、最終的には小学校に入るまでに一通りできることを目指す、ということになるかと思います。
ご自身でも書いておられるように、親から叱られたりして育つと、そのモデルが頭の中にあるため、同じような対応をしてしまうこともあると思います。逆に、優しくしようとしても、「どうして私は親から優しくされなかったのに、この子は親(自分)や周囲の人から優しくされるの?許されるの?」という、自分の子供に嫉妬するような複雑な感情が生じることもあります。
自分の中に、泣いている小さい子供時代の自分がいて、救いを求めて泣いている。この小さい自分を、大人になった自分が認め、慰め、癒してあげることで、過去の心の傷をいやすといったことも、カウンセリングの世界では行われていると思います。
「子育て 世代間連鎖」などのキーワードで検索していただけると、信田さよ子氏などの様々な本などが出てくると思いますので、助けになるかもしれません。ご自身の子供時代を振り返ることは、つらいこともあり、一人で向き合いにくい場合には、こういった親子関係にくわしいカウンセラーの助けを得るといったこともあるかと思います。
また、お母さんが追い詰められる背景には、周囲の無理解や、育児の責任がお母さん一人にかかること、相談できる人がいない、息抜きがない、生活に時間やお金の余裕がない、といったことも関係していることがあります。心のバケツがいっぱいいっぱいだと、小さいことでも大爆発してしまいます。正直、宝くじ6億円が当たり、あらゆることがうまくいっていたら、多少子供が思い通りにならなくても、「あー大丈夫」と笑って流せるのではないかと思います。子供自身がやっていることが変わらなくても、周囲の状況が変わるだけで、こちらの対応が変わってくるわけです。できるだけ家事を効率化し、負担を減らすことや、周囲の人に余裕のない状況を説明し助けや理解を得ること、少しでも相談者様がリラックスでき、母でも妻でもない一人の人間として楽しんだり自己実現ができる時間が必要だと思います。
私自身も、子供につらく当たってしまい、児童相談所に泣きながら電話をし、虐待の担当者に付いてもらっていたこともあります。区役所の担当者も家に来ました。その頃に私が読んで救われた本をご紹介させて頂きます。
武嶌波 「私がダメ母だったわけ」
あらいぴろよ「ワタシはぜったい虐待しませんからね!」
上記に札は、子供を持ち、子供にイラつき、虐待しそうになって、その心理を考えるうち、自分の子供時代に親からつらい仕打ちをうけたことを振り返るというエッセイのマンガです。読みやすいと思います
歌川たいじ「母さんがどんなに僕を嫌いでも」
激しい虐待を受けて育った子供側からの本で、子供から親への愛の深さを描いています
金原ひとみ「マザーズ」
ワンオペ育児で追い詰められ、虐待に至る心理を描いた小説です