みゆぅさん、こんにちは。
臨床発達心理士の春野瞳子です。
3人のお子さんの育児お疲れ様です。
特に下のお子さんたちが双子では毎日とても忙しい事と思います。
その中で上のお兄ちゃんのお世話もなさり、その状況に心を砕かれている素敵なお母さんだとお見受けしました。
お兄ちゃんのしていること、これは、下のお子さんたちが産まれてからの「赤ちゃん返り」と「やきもち」の範疇だと思います。
怒られても怒られても、みゆぅさんに「やって」と言ってくるのは、それだけみゆぅさんの愛情を求めているってことですね。
もちろん怒られるよりも褒められる方が素敵に決まっていますが、褒められない子供はわざと叱られることをやって注目を引こうとします。
そして、怒られることで「自分はまだ見放されていない。ちゃんと関わってもらえてる」という事を確認しているのです。
「下の子ができたら、上の子にしっかり愛情を」とは、昔から言われている育児の極意でもあります。もしもご両親の助けが得られるのならば、下のお子さんのお世話をお願いして、しっかりとお兄ちゃんと向かい合ってみませんか?
その時間が取れなくても短時間でできることもありますので参考になさってください。
以下、その具体的な対応策を書きますね。
朝。
お兄ちゃんが起きたら、笑顔で「おはよう!」と言って、ギューッと抱きしめる。「今日もいい子でいられますように」(5秒)
食事の時。
「これを食べたら、次はお膝でこれを食べようね。〇〇ちゃん達はお兄ちゃんのあと」と前もって予告する(1秒+お膝で5分)
着替えの時も同じです。
「ここまでできたら、後はしてあげる」と言って、ひとりでやる時間を作る。(2秒+3分)
最初は、「え?こんな簡単なこと?」と思うようなことから始めてください。そして、できない事には目をつぶり、できたことだけ褒めてください。
毎日これをすると多分1週間くらいで変化が見られ始めますから、そのあとは自分でやったところを褒めて最後はひとりでできたことを褒めながら自立させてください。これはすでにできることを一人でやれるようにする手段です。
逆に、新しいことを一人でできるようにさせたいときには、難しい所を一緒にやり、最後はひとりで仕上げることにより達成感が得られます。どれだけ手伝っても最後だけはひとりでやらせ「できたね~、すごいね~」と褒めるようにしてくださいね。
遊びの時。
おもちゃは愛情の代替品ですから、今は奪いたい時なのでしょう。愛情を求めている姿です。いったん「欲しかったんだね」と思いを受け止め、「今、使ってないものを渡す」ことから練習しましょう。やり取りを遊びの中で経験することも大事です。「はいどうぞ」「ありがとう」と言いながら渡したり貰ったりすることで、また自分のところに戻ってくる、今は貸しても大丈夫という事がわかってきます。これは、お母さんの愛情が、今は下の子の面倒を見ているけれど、また僕の事も可愛がってくれる、と思えることと同じなんですね。
自分が大事にされているとわかれば、下の子にも「いい子いい子」をするようになりますよ。
でも毎日怒り続けなければならないようなことばかりしているのに、そうそう褒めることなんてないわ、とお思いでしょうね。そんなときのために次のようなことを試してみてくださいね。
まずは「怒る」と「叱る」の違いから。
感情的になって怒ることは、相手に恐怖しか与えませんし、怒りの感情が伝わるだけで、お兄ちゃんはどうして怒られているのかわかりにくいのです。
怒るよりも冷静に叱る。そして叱ったらそれとセットでどうしたらいいか伝える。
たとえば、
下の子がお兄ちゃんのおもちゃにさわり突き飛ばしたとしましょう。すぐに「あぶないからダメ!」と短く叱ります。そのあとですぐに「おもちゃに触られたくなかったんだね」とお兄ちゃんお気持ちに寄り添い「これからは、触らないで、と言ったり、手がとどかないところに置いておこうね」とどうすればいいかを教える。で、すぐに練習するんですよ。大事なおもちゃならテーブルの上に持ってこさせ、「そうそう、それでいいのよ」と褒める。下の子には、わかってもわからなくても「お兄ちゃんのものは勝手にさわってはダメ」と一言いえば、お兄ちゃんはみゆぅさんが自分の気持ちをわかってくれたと思うでしょう。先々これがお片付けにつながると二重丸ですね。
食事のマナーも、できてない事ばかりが目に付くでしょうが、できたことだけ褒めていくようにすると、上達も早いですし、下の子のお手本にもなります。毎日できてないことを怒られている姿を下の子に見せるのも良くありません。下の子たちはその姿を真似します。怒られるのが当たり前になり、食事の時間が楽しくなくなります。今も大変ですが、1年後この大変さが3人分になる前に、今、お兄ちゃんにたっぷりの愛情と時間をかけてみてください。
具体的には「先手を打つ」ということです。
立ってしまってから「すわろうね」ではなく、これは立ちそうだな、と思った時に「えらいね~。今日は上手にすわって食べてるね」という。
もしも立ってしまった時に注意をしてすわれば、そこですかさず「えらいね。すぐにできたね」と褒めた後、2,3分で「ちゃんと続いて座れてるね、さすが!」と声をかける。その時々で「下の子のお手本になってるよ」など話してみるのもいいですね。
ご両親が障害があるのではないかとご心配なさっているとのこと。発達障害のお子さんにも、そうではないお子さんにも、まずは上記のような対応をアドバイスしています。これで行動障害は軽減していきますので、様子を見ながらコロナがおさまってからの健診でご相談されてはいかがですか?
少しでもお力になれれば幸いです。