Asさん、こんにちは。
臨床発達心理士の春野瞳子です。
お子さんも年中になると、いろんなことが起こりますね。日々の子育てお疲れ様です。いろいろと心配事も増えてくる中、気配りのできる素敵なお母様だとお見受けしました。
お子さんによっては、幼稚園の事をしゃべりまくるお子さんもいるというのに、ほとんど幼稚園の事がわからないくらいしか話さないお子さんもいるものです。いろいろと知っておきたいというお気持ちはわかりますが、もともと口数の少ないお子さんもいるでしょうし、話をすることで些細なことを結果的に注意されることにつながった経験があって警戒している場合もあります。
こういうお悩みも多くのお母様方から伺いますが、基本的には、無理に聞き出さないことが肝要です。
「わすれた」とは誠に都合のいい言葉で、長い話をするのが苦手な子も、めんどくさがり屋の子も、聞かれたくないことを聞かれた時や話を打ち切りたい時にも、子どもはよく使います。
「今日の幼稚園は楽しかった?」「たのしかった」「何が楽しかった?」「おすなば」というやり取り、この段階で「良かったねえ、楽しかったんだね」と受け止め、共感することで次の話が出てくることもあるでしょう。
手を出すことをやめさせたい思いからいろいろ聞くのは、お子さんにとって楽しい話ではないので親子の関係にも悪影響を与えかねません。しゃべらなくなるのも当たり前。
また、子どもというものは本能的に自分に都合の悪いことは話しませんし、親の期待するように話を作りますから、子どもの言葉だけでは正確なことはつかめないのです。
であるならば、親子ともどもイライラすることはすっぱりとやめて、親子で楽しいことをしてみましょう。その中でぽつりぽつりと幼稚園の話も出てくるかもしれません。
幼稚園で手を出してしまうとのことですが、おうちではどうでしょうか?乱暴なところが目につきますか?また家の中で高圧的な叱り方をされた経験があればその影響が出ているのかもしれません。
そうでないならば、幼稚園でのトラブルはよくある範疇のもので、特に大きくとらえることはないと思います。先生が相手のお子さんの名前を言わないのはそういう事です。昨今は、いろいろな保護者の方がいろいろな要求を園にしていきます。ちょっとしたことでも「相手のお宅に連絡してくれたんでしょうね」というご家庭もあれば「いいよいいよ、こんなことくらいでいちいち謝罪の電話なんていらないから」というご家庭もあります。幼稚園側は、「一応伝えるけれど、そこまで大げさに考えなくてもいいですよ」程度のスタンスで話しているのでしょう。
例えば手を出して相手を傷つけてしまった時などは、相手のお名前と相手のけがの程度などが話題になりますので、その時には詳しい状況を聞いてお相手にも謝罪する、という事でいいと思います。
手が出るにも理由がありますから、Asさんのお子さんが全面的に悪いわけではないでしょうし、報告回数が多いようなら、幼稚園の先生にそっと状況を伺ってみてもいいかもしれません。あくまでも子供の前ではなく、そっと。そして、家でも繰り返し叱ることなく、お子さんが手を出さなくても良い手立てを教えることができるといいですね。
たとえば「いやなことをされたら叩かずに「やめて」と言うんだよ」「欲しいおもちゃがあったら「貸して」って言うといいよ」等、場面に応じたやり取りを学ぶ機会となればいいですね。
Asさんがすぐにできることとしては
「今日少し喧嘩をしてしまったのですが、仲直りできました」と言われたら、お子さんには「仲直り出来て偉かったねえ」と言い、
「手を出してしまうこともありますが、自分でもわかっているようで注意をすればすぐやめます」と言われた時には、「ちゃんとわかってるんだね。注意されたらすぐにやめられたんだ」と言ってみてください。
Asさんはもやもやして、帰宅後に余計にいろいろと聞きたくなってしまうかもしれませんが、一度幼稚園で注意を受けて解決していることを蒸し返されるのは、お子さんにとっても気持ちのいい事ではないでしょう。どうしても聞きたいときには「いやなことがあったんだね」と気持ちに寄り添って聞くのがいいでしょう。叱られるかも?と思わず「お母さんは僕の気持ちをわかってくれる」と思えば話をするようになるかもしれません。
息子さんと楽しい時間を共有することができますよう祈っています。
少しでもお力になれれば幸いです。