児童手当は総額198万円!子ども手当の申請方法、所得制限、金額、支給日を徹底解説
子どもが大学卒業するまでにかかる費用は、教育費と学費をあわせて2400万円以上といわれています。
とてもお金がかかる子育てですが、その大きな助けになるのが児童手当です。
児童手当は子ども1人につき総額198万円もらうことができます。
子育て家庭の全員がもらえますが、もちろん申請をしなければ支給はされません。
しかも、申請を忘れたり遅れてしまうと、もらえる額がどんどん減ってしまいます。
この記事では、児童手当の申請時期や方法、もらえる額などを徹底解説します。
この記事で分かること
児童手当とは子育中の家庭がもらえる助成金
児童手当は0歳~中学生の児童を養育している方に支給される助成金です。
生活の安定と児童の健やかな成長が目的で、日本国内に住んでいるすべての養育者(親)に支給されています。
ただし、日本人でも、海外に住んでいる場合は支給対象外となります。
児童手当でもらえる総額は198万円
0歳~中学3年生の3月分までの15年間でもらえる児童手当の総額は198万円です。
支給額
児童手当の支給額は、子どもの年齢によってかわります。
年齢別の支給金額は以下のとおりです。
年齢 | 子ども1人につき月額 |
---|---|
0歳〜3歳 | 15,000円 |
3歳〜小学生 | 10,000円 (第3子以降は15,000円) |
中学生 | 10,000円 |
所得制限がある
児童手当には所得制限があります。
親に一定以上の所得があると、児童手当は一律月5,000円です。
世帯所得ではなく個人の所得なので、共働きの場合は所得の多い親が適用されます。
なお、子どもの人数によって、制限がかかる所得額は変わります。
子どもの人数 | 所得額 | 収入額 |
---|---|---|
1人 | 660万円 | 875.6万円 |
2人 | 698万円 | 917.8万円 |
3人 | 736万円 | 960万円 |
所得額は源泉徴収票で確認できる
所得額は、会社からもらえる源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」の欄に記載されています。
所得は、収入から給与所得控除額を引いたものになります。
自営業の場合の所得は、収入から経費を引いたものです。
【申請方法】出生から15日以内に申請!
児童手当の申請が必要なのは下記の方です。
- 子どもを出産した
- ほかの市区町村から転入した
出産日または転入日から15日以内に市役所へ申請が必要です。
出生届や転入届を市役所に提出する時、一緒に申請するのがおすすめです。
必要な書類
- 認定請求書(市役所にある)
- 健康保険被保険者証の写し
- 請求者名義の金融機関の口座番号がわかるもの(通帳など)
- マイナンバーカード(マイナンバーがわかるもの)
- 印鑑
申請直前の1月1日に今の市区町村に住民票がない場合は、児童手当用所得証明書が必要になります。
【例】平成30年5月~平成31年4月までに認定請求をする場合
→平成30年1月1日に今の市区町村に住民票のない方が対象
15日特例
児童手当は、
・出産転入から15日以内に
・申請の翌月からの支給
が原則になります。
しかし、出生日や転入日(異動日)が月末に近い場合は、翌月になっても異動日の翌日から15日以内であれば申請月分からの支給となります。
1/2~1/16の間に申請
→ 2月分から支給開始
【1/25が異動日の場合】
1/26~2/9の間に申請
→ 2/1~2/9の申請でも2月分から支給開始
公務員は勤務先に申請
公務員は、勤務先の担当者に児童手当の申請をします。
市役所ではないので注意してください。
支給額や支給日は変わりません。
児童手当を受給中に公務員になったり、転職した場合には勤め先と市役所の両方に申請が必要になります。
【支給日】2月、6月、10月にもらえる
児童手当は、毎年2月、6月、10月の年3回支給されます。
例えば、6月の支給日には、2~5月の4か月分がまとめて支給となります。
支給日は各市区町村で異なりますが、10~15日が多いです。
年6回奇数月に支給される児童扶養手当は、ひとり親家庭に支給される手当です。
児童手当とは違うので、注意してください。
児童手当の3つの注意点
長期にわたって支給される児童手当ですが、注意しなければならないこともあります。
- 毎年6月に現況届を提出
- 離婚した場合はどちらがもらえるのか
- 里帰り出産しても申請は現住所
毎年6月に現況届を提出
児童手当を継続するには、毎年6月に現況届の提出が必要です。
現況届とは、児童手当を支給される条件を満たしているか確認する書類で、
現況届を提出をしないと児童手当の支給が受けられなくなります。
現況届は、5月下旬~6月上旬ころ自宅に郵送されてくるので、必ず期限内に提出しましょう。
現況届が届かない場合は、市役所が再発行をしてくれるので問い合わせてみましょう。
現況届に必要書類を添えて郵送するだけです。
- 必要な書類
- 現況届(郵送されてくる)
- 健康保険証の写し
必要書類は自治体や受給者によって変わります
現況届の提出が遅れた・忘れた場合
安心してください。
現況届の提出期限を過ぎてしまっても、提出すれば児童手当をもらえます。
現況届を提出しないと、一旦、児童手当がストップします。
しかし、遅れたとしても現況届を提出すれば、児童手当がストップしていた期間分もさかのぼって支給してもらえます。
離婚した場合はどちらがもらえるのか
両親が離婚・別居をしている場合は、子どもと同居して養育している親に児童手当が支給されます。
子どもの養育費を払っている親に支給されるわけではありません。
なお、単身赴任などで別居しているけれど生計は同じ場合には、所得が高い親に支給されます。
里帰り出産しても申請は現住所
児童手当は、今住んでいる市区町村へ申請をします。
里帰り出産をした場合でも、出産の翌日から15日以内に現住所への申請が必要。
申請が遅れるとその分支給される金額は減ります。
なので、里帰り出産の場合は、児童手当の申請を期限内に行うようパートナーにお願いしましょう。
児童手当の申請に必要な書類は市役所にあるので、里帰り出産先から郵送するものは特にありません。
もし母親の方が所得が多いなら、児童手当の受給者は母親になります。
その場合、申請する父親が代理人となるので、必要な書類が増えます。
- 委任状
- 認定請求書(市役所にある)
- 申請者の健康保険被保険者証の写し
- 申請者の印鑑
- 申請者名義の預金通帳やカード等口座が確認できるもの
- 申請者本人及び配偶者のマイナンバーがわかるもの(個人番号カードや通知カードなど)
- 代理人の本人確認書類
委任状や健康保険被保険者証の写しなどは、里帰り出産前に準備しておくとスムーズです。
児童手当を学費の貯金にあてよう
児童手当の使い方でおすすめなのが子どもの大学費です。
なぜなら、子育て費用の中で最も大きい負担になるのが大学進学費用だからです。
国立大学の学費でも、入学金・授業料あわせて4年間で285万円必要ですが、
児童手当をすべて貯金すれば198万円になり、2/3は児童手当でまかなうことができます。
児童手当を貯金し、子どもが選んだ進路を応援できるよう備えておきましょう。