2019/5/20 14:36:34
まもなく3か月になる男の子を育てています。頭の形と向き癖について現…
まもなく3か月になる男の子を育てています。
頭の形と向き癖について現在気になっています。
以前から左側ばかり向いて寝ていたのですが、それでも時々向きを変えることはできていました。
しかし最近は、向きを直しても気づけばまた左に向いています。右側から声をかけたり、ドーナツ枕を試してみましたが、ぐずってあまりうまくいきません。
頭の形も右と左で違ってきていびつに見えるため、このまま様子を見ていていいものか少し心配になってきました。
生まれた時から、身体の大きさの割に頭が大きいと言われたのですが、それも向き癖に関係あるのか気になっています。頭の大きさ自体は正常範囲内で問題ないとは言われています。
向き癖や頭の形について、様子をみるとすればいつぐらいまで様子を見てよいのか、心配なケースの場合どの点に気を付けるとよいか、今の段階で何か工夫や対処できることがあるか、教えていただけるとうれしいです。
専門家からの回答
はじめまして、小児科医の白井です。
頭の形については、3〜4ヶ月健診で最も質問の多い項目のひとつです。
●結論から言うと、どうしても気になるなら、紹介状を書いてもらったうえで「頭の形外来」を受診してください、ということです。
(国立成育医療センターや、東京女子医科大学などで外来があります。)
というのも、実際に頭のゆがみを拝見したわけではないので、今すぐ受診したほうが良いのか否か、ここでは断言できません。
●多少のゆがみなら、生後5ヶ月以後など、寝返りや動くようになると、改善されて治療も必要ない場合がほとんどです。
私も3-4ヶ月健診でいきなり、紹介状を書いたことはありません。
●ただし中には、かなりゆがみがひどいため、ヘルメットなどで治療が必要なこともあります。
(病名をつけるなら【頭位性斜頭】ですが、ぶっちゃけ病気というよりは、【向き癖がかなり強い子】というニュアンスです。)
ゆがみがひどいと、脳の発達や歯の縫合などにも影響するからです。
●治療するか否かは、ゆがみの具合や、発達が正常かなどを総合的に判断する必要があるので、上記のような専門外来にかかって、その医師の判断をあおぐしかありません。
●いつ治療するかも、ケースバイケースです。が、早くて生後3ヶ月から(首がすわりはじめる)です。
1歳半になると、大泉門といって頭の骨の隙間が完全に閉じるので、治療の効果は望めなくなります。
その頃までに治療の効果を得るためには、遅くとも6−7ヶ月健診の頃には、紹介状を書いてもらって受診するのがタイムリミットでしょう。
●頭の大きさについては、向き癖による骨の変形と、関係はあるかもしれません。上記の頭位性斜頭のほかに、【頭蓋骨縫合早期癒合症】の場合も、左右非対称や大きい頭になることがあります。
ただいずれにせよ、曲線を超えるほどの異常な頭囲でなければ、頭の大きさについては、現時点では様子を見るしかないと思います。
●ちなみにドーナツ枕については、それを使ったから頭の形が治った、という医学的な根拠のあるものはありません。
安全な睡眠環境という点からは、そもそも枕そのものを使わないのがベストです。
少しでもお力になれれば幸いです。
丁寧に教えてくださり、ありがとうございました。
様子をみて、健診や予防接種の際に相談したいと思います。