2019/5/27 10:54:35
1歳半検診で言葉が出ないことでひっかかり、臨床心理士さんにも診ても…
1歳半検診で言葉が出ないことでひっかかり、臨床心理士さんにも診てもらったところ、発達障害の可能性があると言われました。
まだ可能性の段階だけど、将来が不安でたまりません。
これから療育をしていく予定ですが、他になにをしていけばいいでしょうか?
1歳半検診で言葉が出ないことでひっかかり、臨床心理士さんにも診てもらったところ、発達障害の可能性があると言われました。
まだ可能性の段階だけど、将来が不安でたまりません。
これから療育をしていく予定ですが、他になにをしていけばいいでしょうか?
専門家からの回答
はじめまして、小児科医の白井です。
●正直、1歳半での判断や指摘は早いなとは思いましたが、実際にみた心理士さんから療育もすすめられたとのこと、単純な言葉の遅れ以外にも、なんらかのサインがあったのでしょうか(共感ではなく、要求の指さししかしない、運動発達も遅れているなど…)。
細かい状況がわかりかねますが、いわゆる「言葉の遅れ」一般論として、回答させていただきます。
●言葉の遅れで一番多いのは、表出性言語障害、つまり「言ってること・聞こえてることは、よく分かってる。ただ、話せない。」という状況です。
この場合は、時が経てば、普通に話せるようになります。話せるようになるきっかけは、集団生活の始まりだったり、はっきりしないこともあります。
いわゆる「個人差」で片付けられる範囲のものです。
●ただし本当に表出性言語障害(いわゆる個人差)で良いかどうかは、今後の発達を見ていくしかありません。
例えば「指さしは出来ている」といっても、
「要求の指さし(単に自分の要求を伝えているだけ。相手を、自分の要求を満たす手段としてしか認識していない。)」なのか、
「共感の指さし(相手にわかってほしい、というより高度なコミュニケーション)」なのか、でだいぶ発達の段階が異なります。
いつまでも「要求の指さし」しかしない場合は、明らかに発達障害です。
ほかにも、バイバイしない、喃語さえも出ていない、などの場合も、時間が経っても言語表出はむずかしいままかもしれません。
●そもそも言語発達がおくれる原因は山のようにあります(先天性の感染症や奇形、染色体異常、難聴などなど…)。
今後の発達をみながら、こうした医学的な検査が必要ないか、療育ではそうしたことも判断していきます。
●当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、自宅でできることとしては、生活リズムを整え、しっかり体を使った遊びをすることです。
五感から様々な入力をすることで、お子さんが「伝えるって楽しい!」と思える土台を作ることができます。伝えたいという気持ちがそもそもないと、言葉はでてきません。
●具体的にどんな働きかけをしたら良いかは、この本を参考にされてください。遊びや声かけが、詳しく図説もされています。
「健診とことばの相談」
https://books.rakuten.co.jp/rb/988318/
少しでもお力になれれば幸いです。