かかりつけ医を変えようか悩んでいます。現在4ヶ月の娘がいます。地元…
かかりつけ医を変えようか悩んでいます。
現在4ヶ月の娘がいます。
地元にある病院に予防接種を予約(2ヶ月のとき)してから、
その病院がかかりつけ医のようになりました。
その病院の先生の方針ですが、
・風邪は免疫で治すので、薬はほとんど出さない。
・赤ちゃんの頃からスキンケアなんかしていたら、大人になったら皮膚が弱くなる。
基本的には保湿する必要はない。
というものです。
風邪の薬の件については納得できるのですが、スキンケアについては「そうなのかな?」と
疑問を持っています。
先日娘が、胸と背中に湿疹が出来て、病院に連れて行ったのですが、
少しチラッと見て、
「乳児湿疹か汗疹だね、プロペト塗ったら治りますから出しときますね。
塗るのは湿疹の部分だけにしてね。」と言われました。
先生は小児科の医師ですし、間違ったことは言っていないのでしょうが、
育児書で読んだり、保健師さんに聞いたり、インターネットで調べたり、
色々しましたが、「赤ちゃんのお肌の保湿はキチンとしてあげてください」と書いてありました。
また、出産した病院(大学病院)の1ヶ月検診のときに、顔に湿疹が出来ていたので
診ていただきましたが、「乳児湿疹」の診断でして、
ヒルドイドローションを処方されました。
「保湿してあげたらすぐ治るから心配ありませんよ」と言われて、塗っていたのですが
すぐに治りました。
専門家の方にお聞きしたいです。
・赤ちゃん(現在4ヶ月)に全身保湿してはいけないのか?しなくていいのか?
もしくは、保湿はしてあげるべきなのか?
また、娘はお腹が空いても全然泣かないので、寝かしっぱなしにしていて気付けば12時間以上開いてしまったことがあります。
以前、寝不足が続いていたせいで、朝起きられず、お昼まで寝てしまった時です。
(母親の私の話です)
ミルクは前日の23時にあげたままでしたので、15時間ぐらい開いてしまいました。
ですが、娘は全然泣きませんでした。
心配になり、いつも通りの量(180ml)を急いで作り、ミルクをあげたのですが、
150ml飲んだぐらいから嫌がって泣き始め、結局180mlは飲みきれませんでした。
かなり心配になり、病院に相談しに行きました。
すると先生は、「そんなことで来たのか」というようなニュアンスで少しため息交じりに
「あのね、お母さん。この子はね、生まれたときから大きいでしょ?(3700gで生まれました)
今だって標準より上にいるんですよ。何を心配してるのかわからないな。
ミルクだって、お腹空いてりゃ泣くし、ほっとけばいいんですよ。」と冷たく言われました。
でもうちの子はお腹が空いて泣いたことがほぼありません。
物凄く泣くのは、眠たいときだけです。
ですが、言われた通り一度泣くまで放っておこうと思って実践してみたんですが、
5時間経っても、6時間経っても、ついには7時間経っても泣かず、
まだまだ泣きそうになかったので、心配になり、7時間経ったときにすぐにミルクをあげました。
喉が渇いていたのか、ゴクゴク飲んでいました。
こういうことがあって、かかりつけ医に少し不信感を持ってしまっています。
・スキンケアの件
・ミルクの件
を総合して見ての専門家の皆様のご意見をお聞かせ願いたいです。
初めての子供で、何もかも解りません。
誰を信じていいのかも解りません。
参考までに、
出生時 体重3700g
身長50,0cm
4ヶ月半(現在) 体重7120g
身長63,2cm
です。
よろしくお願い致します。
専門家からの回答
はじめまして、小児科医の白井です。
【スキンケアについて】
■スキンケアについては、実は医学的にみても、保湿は賛否両論あるところなんです。
■たしかに小児科医は一般的には、産まれたときから保湿してあげてね、ということが多いと思います。
赤ちゃんは大人よりも水分をたくわえて産まれてきますが、同時に、大人よりも水分も油もどんどん失いやすい肌質です。
これは医学的に明らかな事実なので、保湿してあげて悪いことはないよ、という意味でみんな勧めています。
■が、たしかに保湿したからといって、必ずしも、たとえばアトピー性皮膚炎や、食物アレルギーになるのを防げるわけではないというのも事実です。保湿のメリットがはたして本当にどれくらいあるのか、は実は未知数なのです。
もともと生まれつき、肌バリアが弱い子・肌の水分をより失いやすい子は、保湿によって、肌荒れを有意に防ぐ効果があるとは報告されています。
ただし、それが全員の赤ちゃん(つまり、肌バリアがそんなに弱くない普通の子、というニュアンスです)にも効果があるのかというのは、実は証明されていません。
■ただし、保湿剤を塗ったから、逆に肌が甘やかされて弱くなるとか、保湿剤のせいだけで肌が悪くなる、ということは言われていません。
たしかにこれから汗もかきやすい時期なので、保湿剤といえども、あまりにベタべタした軟膏のようなものを塗りたくると、汗腺をとじこめて逆に肌が悪化することはあります。
(今からの時期はローションのようなサラサラタイプがおすすめです)
その先生も、もしかしたら、保湿剤といえども、このように使い方を間違えると肌に良くない場合もあるから気をつけてね、というニュアンスだったのかもしれませんが・・・
■なので親御さんとしては、もしご負担でなければ、また今の保湿剤が肌にあっていそうだな、と思われれば、保湿剤を塗ることは続けてかまいません。逆に、今ぬっていないけど、肌の調子もそこまで悪くないというのであれば、むりやり新たに塗り始める必要もありません。とにかく保湿については、~~すべき、とは言えない、というのが今の医学の情報、ということを受け止めていただければと思います。
【ミルクについて】
■どれくらい空腹だとどれくらい泣いて起きるのか、はかなりお子さんのキャラクターによって異なります。が、総じて言えるのは、起きている時に活気があって(笑顔をみせたり手足を動かしたり、飲むときは意欲的に飲む)、発熱などの症状もなく全身状態が落ち着いていれば、お子さんのペースに合わせて栄養を与えてあげればOK、ということです。
■授乳のタイミングが、6時間以上あいてしまう。これが1ヶ月の赤ちゃんだったら、やや問題です。新生児や1ヶ月頃の赤ちゃんは1日8回未満の授乳回数だと成長に影響するのではと言われているので、その場合はタイミングによっては起こしてあげて飲ませてね、と伝えながら、身長と体重の増えを見ていきます。
が、お子さまはもう4ヶ月とのこと。もともと低出生体重児や重大な基礎疾患があるわけでもなく、身長体重も標準どおり伸びています。また4ヶ月というのは、お子さんが自分なりに満腹感などもわかってくるため、一時的に哺乳量が伸び悩んで、それと同時に体重の増えも少しスローペースになるケースは珍しくありません。
1回や1日の哺乳量も、ミルク缶やネットの情報では一律に書いてありますが、実は測ってみると、1回ごと・1日ごとで哺乳量もかなりばらつきがあることが知られています。個人差も大きいです。
■以上を加味すると、基本的には、今のペース(そろそろ5~6時間たったし、あるいは、親御さんも寝る前だから、飲ませておこうかな、と親御さんが思われるタイミング)で哺乳してあげてください。
もちろんこれを続けて、今後の身長体重がどう増えていくかは、また追ってみていく必要がありますが、体重増加のペースもゆっくりになってくるので、体重を見るスパンは不安なら2週間ごと、もし元気だし心配ないというのであれば1ヶ月おきくらいでも良いぐらいです。
もちろん、飲む元気がなくなってきたんじゃないか、体重があきらかに増えてない・減ってきてるんじゃないかなど、心配なときは、相談されることをおすすめします。
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かかりつけの先生を擁護するわけではないですが、たしかに小児科の領域は、お子さんを対象としているという特性上、科学的に絶対これが正しい!こうしなければいけない!というエビデンスや研究報告が乏しい領域なんです。
なので、その先生の経験値や考えによって、アプローチや言い方がかなり異なってくるのは、ある程度仕方ないことではあります。
親御さんとしては逆にそれを利用していただいて、(明らかにお子さんに害があるとか、医学的に明らかに間違っていると証明されていること以外については)、親御さんが納得するような説明の仕方や、内容を伝えてくれる先生を慕ってもらえたら嬉しいです。
少しでもお力になれれば幸いです。