3歳半の息子が最近怒りっぽいことが気になっています。例えば、好きな…
3歳半の息子が最近怒りっぽいことが気になっています。例えば、好きなテレビ番組が終わると「えー!何でもう終わったんだよ!嫌だ!なんでだよ!」とイライラ。
食事中に何かこぼしてしまい、私が見ただけで「違うんだよ!見ないで!!何もないんだから!」と隠したがり、「拭けばいいんだから、大丈夫だよ」と言っても「やめて!見ないで!」と。
他にも主人に注意されると「パパは違うんだよ!パパの言うことは知らない!やめてー!!」と大声でワーワー叫び、主人に対して睨みつけたり殴ったりします。
自分の失敗や間違い、自分に対しての意見に過剰に反応するように思えます。
こうしてみたら?とか、こうだったらどうかな?と提案すると「違う。こうなんだよ!」と自分と違う意見は受け入れません。
間違って覚えたら困るかなと思う事(ひらがなの練習など)で、ここはちょっとだけ違ってこうなんだよと教えると「ちゃんとやったのに!なんでよ!」と怒ったり泣いたり…
毎日こんな感じで、私も疲れてしまいイライラした口調で対応してしまうことが増えていて悪循環になっている気がしています。自分が心穏やかに接していれば子供も落ち着くのではないかと思うのですが、なかなかモチベーションを立て直せずにいます。
どれも放っておけばいいのでしょうか。
何をそんなに怒ることがあるのか、何で主人に暴力的なのか、そんなにも3歳半の子の心は穏やかでないものなのか、自分の接し方が間違っているのか、訳がわかりません。
自分の親からは3歳までに治さないとそのまま大きくなると不安を煽られ、疲れます。
自分の性格も色いろな友達や大人と関わることで、変わってきた記憶があります。その経験から3歳までが全てではないと思っているのですが、心配です。
専門家からの回答
ヒトマテさん、こんにちは。
臨床発達心理士の春野瞳子です。
お子さんが怒りっぽくなったことをご心配されているのですね。
でもこのお話を聞く限りでは、当たり前の発達をしているように見えます。表出の仕方には個性があるので、ご自分のお子さんだけが激しいのだと思いがちですが、そんなことはありません。
今は、自己主張と自己抑制を学ぶ時期。
自分の願いを、具体的な行動によって表現する力が「だだこね」です。
これまでパパ・ママたちと一緒にいて、いろいろしてもらう事を喜んでいた子どもたちが、自分というものを作り上げるために、「パパ・ママたち大人と自分は違うんだ」ということを表現するようになってきます。だだをこねることは成長において、「自立」「表現」を学ぶための大切な一課程です。
この時期の子どもは、まだ「自分の思い」だけの世界にいるので、相手の気持ちまで思いやることができません。
ヒトマテさんも、日々同じようなことが続くお子さんの姿に、イライラしてしまいますよね。
でも、たとえば、
好きなテレビが終わって怒りだしたら、「ほんとだね~、嫌だったね!なんでこんなに早く終わっちゃったんだろ?」とまずは気持ちに寄り添ってみる。「また次の日があるから」なんて慰めても「そんなことはわかってる!」とますます怒り出す。なんてこともよくあることです。自分と同じ気持ちを共有してほしいだけなので、お子さんよりお先に「え~?なんで終わるの?いい所なのに!」って怒りだしてみるのもいいかも?お子さんが慌てて慰めに回るかもしれません(笑)
食事中にこぼした時には、だまって布巾を渡す。私は普段から「自分でどうしようか考えられるのが偉いんだよ。失敗したらどうしたらいいかな?」という事を折に触れ話していました。「どうしたい?」ときいて「自分で!」と言ったら十分ではないけれど自分で拭いたことを褒めましたし、「ママふいて」と言われたらいらないことは言わずに拭きました。そんなときにも「自分の気持ちをちゃんと言えたね」と褒めましたよ。
お子さんは今までに失敗して叱られた思いが残っていたり、誰かが失敗して叱られたところを見て怖かったりしているので、それを上書きしていきましょう。
ひらがなの練習は、あまり早くからしなくて大丈夫です。今は文字に触れる程度で。
というのも、運筆に必要な手首のしなやかさが発達していないからです。まずぐるぐる書きから始まり、丸〇が描け、丸がきれいに閉じるように画け、三角△や四角□の線がまっすぐに引けるようになり、ひし形◇が描けるようになったら、文字の練習を開始してもいいという発達のレディネスが整ったと言えるのです。どんな絵を描いているか観察してみてくださいね。
間違っていても「ここが上手!」「まっすぐに線が引けてる」「この丸く結んでいるところうまいねえ」など褒めるところを見つけてください。だって、お子さんは、今できる限りで「ちゃんとやってる」んですから。そう思うと「なんでよ!」って言いたくなる気持ちにも共感できますよね。そのあとで、「ママも書いてみようっと」と正しい字を書くだけで大丈夫です。比べる力がついてくれば自分で直せるようになりますし、そうでなければ、まだそこまでの発達をしていないので訂正されてもわかりません。
ご両親が三歳までに治さないと、とおっしゃるのは昔ながらの「三つ子の魂百まで」を思っていらっしゃるのかもしれませんね。心配してくださる言葉がたまたまそうだったと捉え、中身については気に病まないで「ありがとう、心配してくれて。でも大丈夫だから」と心の中で思っておけばいいです。それこそ放っておけばいいですが、お子さんに関しては放っておけばいいのでしょうか?というご質問には、放っておいてはいけません、とお答えします。
困った行動には必ず意味があります。直接その行動を叱るばかりではますます荒れてしまう事もありますので、上記で申し上げたように、褒めたり認めたりかわしたりしながら対応してください。子どもは褒められたり注目されたりしないとわざと悪いことをして親の注目を集めようとしますから。それほど親にかまってほしいのです。
反抗や拒否に対して、無理に押さえつけてしまうことは、自我を形成していくための意欲が育ちません。でも、子どもの成長にとって大切な時期だと頭ではわかっていても、大人は振り回されて「もういいかげんにして」「いつまで続くの」という気持ちになり、親のほうが「もうイヤだ」と思うこともあるでしょう。「他の人だったら言うこと聞くのに!!」「どうして!」と思ってしまいますが、親が一番わがままを言え、安心できる存在だからなんですね。安心してください。
子どもがわけのわからないことでだだをこねるのには、単に目の前のことではなく「パパやママにかまってほしい」「甘えたい」というサインであることも多いです。パパやママに好かれたい一心で、“オリコウサン”にしている苦しさがコントロールできず、だだこねの姿に表れていることもあります。「さびしいよー」という気持ちを受け止め、抱っこやふれあい遊びの中でゆっくりと感情を伝え合ってくださいね。
子育ては自分育て。お子さんを育てているうちに、自分も母親として育てられているのだと思いましょうね。
これからのヒトマテさんの健闘を祈っています。
専門家からの回答
こんにちわ
>3歳半の息子が最近怒りっぽいことが気になっています。例えば、好きなテレビ番組が終わると「えー!何でもう終わったんだよ!嫌だ!なんでだよ!」とイライラ。
食事中に何かこぼしてしまい、私が見ただけで「違うんだよ!見ないで!!何もないんだから!」と隠したがり、「拭けばいいんだから、大丈夫だよ」と言っても「やめて!見ないで!」と。他にも主人に注意されると「パパは違うんだよ!パパの言うことは知らない!やめてー!!」と大声でワーワー叫び、主人に対して睨みつけたり殴ったりします。
自分の失敗や間違い、自分に対しての意見に過剰に反応するように思えます。
→とてもよくわかります。しかしこれは心の発達がちゃんとしているともとれます。特に男の子は理想が高いのです。理想通りうまくいくとおもっていたのが意外とやると難しくてその現実を受け入れられない→怒りとして癇癪や爪かみなどの表現になります。
こうしてみたら?とか、こうだったらどうかな?と提案すると「違う。こうなんだよ!」と自分と違う意見は受け入れません。間違って覚えたら困るかなと思う事(ひらがなの練習など)で、ここはちょっとだけ違ってこうなんだよと教えると「ちゃんとやったのに!なんでよ!」と怒ったり泣いたり…
毎日こんな感じで、私も疲れてしまいイライラした口調で対応してしまうことが増えていて悪循環になっている気がしています。自分が心穏やかに接していれば子供も落ち着くのではないかと思うのですが、なかなかモチベーションを立て直せずにいます。
どれも放っておけばいいのでしょうか。
→ わかります。これはまず前提として褒めるのが先です。彼なりに「やっている」こと自体がすでにいっぱいいっぱいのこともあります。そんなときに注意だけされても認められていない気分になるのでしょう(こちらにそんな意図はないのに)
>何をそんなに怒ることがあるのか、何で主人に暴力的なのか、そんなにも3歳半の子の心は穏やかでないものなのか、自分の接し方が間違っているのか、訳がわかりません。
自分の親からは3歳までに治さないとそのまま大きくなると不安を煽られ、疲れます。
自分の性格も色いろな友達や大人と関わることで、変わってきた記憶があります。その経験から3歳までが全てではないと思っているのですが、心配です。
→結局自分の気持ちをうまく表現できない、つたわらないのがもどかしく怒りにつながるので、もはや3歳児は意味わからんのが普通ですよ、彼自身ももどかしいはずなのです。
この悩みはヒトマテさんだけではないのでご安心ください。 とりあえず おこらず あせらず 認めてから 褒めてから アドバイスというのを心がけてみてくださいませ
少しでも参考になれば幸いです。
専門家からの回答
こんにちは。
私の子供は4歳と3歳なのですが、3歳の子はまだあまり分かってませんが、4歳の子はいろいろ分かって、考えて、言葉で話すことが出てきました。幼稚園年中ですが、先日は、幼稚園の出来事(普段と違うこと)が嫌だ、どんなことするのかな、怖い、ああじゃないかこうじゃないか、とかって泣いていました。去年までは単にぼーっとして、ただあれをしろこれをしろ、きょうはこれをやりますよ、に流されて、特に何の感想も持たなかったのですが、明日はこの行事があると言われれば、それに対して「どんなことをするんだろう」「こうだったらどうしよう」と考え、言葉で自分の気持ちを言えるようになったんだと思います。
お子様も同じように、今までは「テレビが終わり」と聞かされても何のことかわからない、それをどうとらえていいのか分からない。こぼしても何のことか分からない。失敗しちゃった、恥ずかしい、怒られるかも、きちんとできるのに、こうやりたい、という意識もない。パパに怒られたくない、認められたい、褒められたいという欲求もはっきりしていない。そこから成長されたということなのではないかと思います。おもらししても、1歳は平気な顔をしていますが、3歳ぐらい以降は、恥ずかしがって隠そうとし、塗れたパンツを隠したり便をいじったりしてかえって大惨事になってしまう、というようなこともよくあると思います。
うちの子も間違いを訂正するとめちゃくちゃ怒り、すねます。失敗したくない、ちゃんとやれるのに、恥ずかしい、というような複雑な感情を持てるまでに成長したということではないでしょうか。
男だから女だからというわけでもないと思います。
治さないと・・・といいますが、具体的にどうなってほしいのか?何か指摘されたら「そうだよね、僕が間違っていました。ご指摘ありがとうございます。今後こうさせていただきます」?そんな幼児、まずいないと思います。
こうやりたい、という理想はあるのに、自分の体や技術が追い付かなくて、イライラしておられるのだと思います。チャレンジ精神をほめ、「すごい、頑張ったね!ここはすごくよく書けてるよ!あれ、でもここをこうしたらもっときれいかも!あすごい、できた!完璧!」みたいな感じで、できたことを大げさにほめ、プライドをくすぐり、おだてて自信を付けさせる。「テレビ終わっちゃったんだ。ママも悲しい!なんでだよ!ひどいね!でも次また何か面白いのあるかも!」という感じでしょうか。旦那さんにも、むきになって言い返さないようにしてもらい、何か指摘するときは「~~は気を付けよう、でも~~は上手にできてたぞ、感心した」とほめることとセットにしてもらう。といったことが思いつきました。