2020/7/1 01:29:13
もうすぐ3歳を迎える子供のことについて相談です。以前も相談させてい…
もうすぐ3歳を迎える子供のことについて相談です。
以前も相談させていただいたのですが、
2歳2ヶ月の時に目を合わせない、言葉が遅い(当時10単語)で自閉傾向と心理士さんに指摘されました。
2歳半ごろから単語が少しずつ出始め、指さしも全くなかったのが出始め、今現在は単語200くらい、二語は10個ほど出たことがあります。
音声模範はだいぶしてくれるようになりました。
しかし、まだ宇宙語中心です。
目を合わせるように心がけており以前より合うようになったかな?という感じです。でもまだまだあいづらいです。
今の悩みは耳からの理解力が低いということです。
指示があまり通りません。
あと呼びかけにも応じにくいです。
名前を呼んでも振り向きにくいです。
あと多動傾向でじっとしていられません。
これらは自閉症の特徴であるとはわかっているのですが、
どのようにしたら力を伸ばしていけるのでしょうか??
理解力がないと言葉が伸びていかないと聞くので、不安でたまりません。
自閉症の言葉や理解力は3歳以降どのように伸びていくのでしょうか?
まだ会話ができないので、心の通った会話がしたいです。
よろしくお願い致します。
専門家からの回答
こんにちは、高田と申します。
耳からの理解力が低いことを悩んでらっしゃるのですね。
聴覚に問題がなく、自閉傾向があるという前提でお話しさせていただきます。
まず、子どもという存在自体、耳からの指示は入りにくいです。
目の前のことに一生懸命ですからね。
声をかける時は呼びかけだけでなく、肩をトントンするなどして自分の方向を向かせ、目を見つめながら話をすると入りやすいと思います。
この時、お子さんと目が合っていなくても構いませんが、あやなさんはお子さんの目を見てください。
まだ文字は読めないので、絵カード等を利用すると良いかもしれません。
ご飯を食べる、トイレに行く、着替える等の絵を描き、「今からご飯を食べるよ」と言いながら絵を見せます。
絵カードは手作りでも構いませんし、市販の物でも構いません。
また、言葉を伸ばす声掛けとしては、子どもがしていることを親が実況中継するということも良いと思います。
「靴箱に靴を入れたね」「○○を食べているね」等、コミュニケーションの一環として取り入れてみてください。
少しでも参考になれば幸いです。
あやなさんとあやなさんのご家族のご健康とご多幸をお祈りしております。
専門家からの回答
こんにちわ
>もうすぐ3歳を迎える子供のことについて相談です。2歳2ヶ月の時に目を合わせない、言葉が遅い(当時10単語)で自閉傾向と心理士さんに指摘されました。
目を合わせるように心がけており以前より合うようになったかな?という感じです。でもまだまだあいづらいです。
今の悩みは耳からの理解力が低いということです。
指示があまり通りません。
これらは自閉症の特徴であるとはわかっているのですが、
どのようにしたら力を伸ばしていけるのでしょうか??
理解力がないと言葉が伸びていかないと聞くので、不安でたまりません。
自閉症の言葉や理解力は3歳以降どのように伸びていくのでしょうか?
まだ会話ができないので、心の通った会話がしたいです。
→ なかなか難しいですが、発達障害クリニック、児童精神科などにはやめに相談をしたほうがいいでしょう。自閉症とひとくちにいっても個々人でかなり状況がことなるためです。
お母さんが不安なお気持ちはわかりますが、それを前面にだすとどうしても子供に伝わります。自閉症といえども、言葉が遅れる分そのような「知覚」非言語コミュニケーションは発達している場合もあります。できるだけ 抱きしめながら あなた自身が一番の理解者であることをこころがけましょう(理解できないことがあっても) あせらない、おこらないことが大事です。
専門家からの回答
あやなさん、こんにちは。
臨床発達心理士の春野瞳子です。
今までたくさんの自閉症スペクトラムのお子さんと出会ってきましたが、一人ひとりみんな違いましたので、言葉や理解力はどのように伸びていくかと言うご質問には、人それぞれですとお答えすることになります。
でも、心理士さんから自閉傾向と指摘されたものの、それ以降も順調に発達されている様子。あやなさんの働きかけが功を奏したのかもしれません。
単語も指差しも出てきて、2語文も10個ほど。定型発達のお子さんと比べても遜色ない個人差の範囲内ですね。そして何よりあやなさんのお子さんへの観察力に敬意を表します。翌100後も数えましたね!素晴らしいお母さんですよ。
そして、宇宙語が出るという事はコミュニケーションの意思があるという事。そのことをまず喜びましょう。
目が合うかどうかは、あまり気になさらなくて結構です。というのも成人して言語能力に障害のない自閉症スペクトラムの方々が今は語るようになってきて、「大人が目を合わせろと言うけれど、そうするとどこを見ていいのかわからなくなり相手の顔が輪郭からくずれてくるんだ」等と言うのです。私たちとは見え方が違ったり脳内での処理の仕方が違うのかもしれません。
私が師事しているお医者様は「そんな時は周りの人のために、『鼻を見ろ』と言ってあげてください。目玉が動くのをじっと見ているのは彼らには苦痛なのです」とおっしゃっていました。そうなんです、周りの人のために目を合わせているように鼻を見ていると、それだけで周りの人は安心するのですね。人とコミュニケーションをとる時の大事なスキルとでも思っておいてください。
耳からの理解力が低ければ、目からの理解力で補えばいいだけの事。障害がないと言われているお子さんでも偏りはありますから、何ら心配なさることはありません。
実は私も耳からの情報処理能力が低く、小学校2年生の時の「聞くテスト」では20点しか取れずとてもショックでした。でも曲がりなりにも大学院を卒業しましたので、他の能力で補えば大丈夫だという事ですね。
では、これからどうすればいいのかをお話ししますね。
耳からの情報だけで指示が通らないのは、3歳なら当たりまえだとも言えます。定型発達のお子さんは他の状況から察知するという事を学び始めますから理解していると思われがちですが、耳からの情報、つまり言葉は消えていくものなので、3歳児にそれほど理解力があるわけではありません。周りの状況から察知するという事を苦手とするのが自閉傾向のあるお子さんですので、そこは目から入る情報で補います。
絵カードを準備し、言葉と同時に絵を見せる。これを「同時提示法」と言います。絵カードだと、指示も消えないで残っているので安心ですし、同時にいつも同じ言葉と一緒に提示することで、言葉の理解にもつながります。
呼びかけは肩を叩く、目の前から呼ぶ、など工夫してみてください。聞こえていても、聞こえたら振り向く、という事がわかりませんから好きな遊びに没頭していればそのまま続けているのも不思議ではありません。「〇〇ちゃん、ママを見て」と言ってみるのもいいでしょう。その時「こっち向いて」ではなく「ママを見て」にしてください。抽象的な「こっち」と言う言葉は理解しづらいです。状況によって「こっち」の意味や場所が変わるからです。
多動傾向は、この年齢にお子さんには多く見られます。じっとしていることを強要するのではなく、遊びの中でも「意味を持って動く」ことを意識してください。動きたいのだから動ける環境を作りましょう、という事です。
このようにお子さんに合わせて療育を進めていくと、きっと効果が目に見えてわかるようになります。その時は思いっきり褒めて喜んでください。本人はあまり嬉しそうではないかもしれませんが、ちゃんとわかっています。顔には出なくても叱られれば悲しいし、褒められれば嬉しい、でも表現の仕方がうまくないだけなので、わかっていないと思わないでくださいね。
そして、言葉で心の通った話がしたいとおっしゃるあやなさんの気持ちは痛いほどわかりますが、まずは言葉以外のコミュニケーション行動で心が通う一瞬を作ってください。同じものを見て笑う、お布団で一緒に寝る、悲しい時には泣く、嫌なことがあった時には一緒に怒る、などです。そうすることで発達しにくいと言われている自閉傾向のお子さんの感情を育てることにもつながります。私は発達しにくいのではなく、周りの人に発達しているのだとわかりにくいだけだと思っていますがね。
今後も折に触れ、ご相談くださいね。
システム上、指名はできませんが、見つけたらお答えさせていただきます。
少しでもお力になれれば幸いです。
専門家からの回答
こんにちは。
耳からの情報が届きにくい場合には目を利用するということで、次に何をするかなどを分かりやすく書いたカードを時系列で並べて置き見通しが立つようにするというような構造化というようなことを行うこともあると思います。
単に名前を呼ぶのではなく肩をたたくか、前に回り込んで視線を合わせることも考えられると思います。
当サービスでは相談者様が過去にどういうご相談をされやり取りをしたのかが分かりにくいので、過去のやり取りと重複するかもしれませんが、自閉症スペクトラムの方のために様々な能力を伸ばす療育プログラムや施設があるので利用も考えられると思います。
動き回ってしまうのは刺激を常に体に入れていないと落ち着かないためではないかともいわれており、体を使いいろんな感覚を味わうような活動を取り入れたりしている場合もあります。
大きい書店の特殊教育・特別支援教育のコーナーには、発達障害のお子さんに向けてのサポートのための本がいろいろあるので、ご参考になるものがあるかもしれません。感覚統合、感覚遊び、スモールステップで生活動作を教える、などの本があると思います。