2022/6/8 15:08:04
はじめまして。 先日出産し、退院してまだ2週間の者です。本当に自分…
はじめまして。
先日出産し、退院してまだ2週間の者です。
本当に自分勝手でどうしようもないのですが、
今、どうしようも無く、母という人生のレールから外れて自由になりたい、妊娠前に戻りたいと一日中考えてしまっています。
今は里帰りで母におんぶに抱っこ状態で、家事や子どもを見てもらっていますが、今後、仕事が忙しい主人との生活を考えると、日中赤ちゃんと2人っきりでいるのが怖くてたまらないです。
多分、ホルモンバランスはあると思うのですが、大変だからじゃ無くて、そもそも私が母親になる覚悟ができていなかったことが原因なんだと思います。
赤ちゃんが産まれたことを受け入れられないと考えすぎて、主治医にかかってみたところ、うつと診断されました。
考えすぎて、赤ちゃんを可愛いと思えなくなってしまいました。
薬を飲んで、いわゆる産後うつを治せば、いつか赤ちゃんを受け入れ、母親になれるのか、それ自体も心配です。
人生が絶望的で、自分が悪いのですが、すでに心が折れかけているので、何かご助言ありますでしょうか…
専門家からの回答
なんさん, ご相談ありがとうございます.
小児科医の速水です.
改めてご出産おめでとうございます.
母親になる覚悟ができていなかった.
多分、全てのお母さん、お父さんがそう思っていると思います。
人間の赤ちゃんは100%親に依存する状態で生まれてくるので、その依存を引き受けることになる親の負担は大きいです。
そして思うのです。
私は親になる覚悟ができていなかった、と。
もしそう思ってない人がいたら、まだまだ本当の大変さに触れていないからかもしれません.。
なんさんが産後うつか、初めての子育ての戸惑いからくるベビーブルーと言う状態かはわかりませんが、出産後に心の状態が落ち込むのには理由があります。
ホルモンバランスの変化もその一つですが、
今まで自立して生活していたところから、母親として初心者になるために、無力感を味わう。
にもかかわらず、自分の母親が子育てを適切にこなすのを見せつけられる。
そして何より、赤ちゃんの命が自分にかかっているのではないかと感じ苦しくなる。
どれも当然の変化だと思います。
本来人間は母親1人で子育てをするようにできていません。
群れの中で、お互いにサポートし合いながら、女も男も子育てに関わったのです。
母親だけで育児をする状況の方が不自然です。
なんさんのご実家が許してくれるなら、ご実家を頼りましょう。
それで、赤ちゃんに対してできることだけやってあげてください。
そうやって2週間すごして、それでも苦しくなるならまた考えましょう。
ひとまず、そうやって最初の1か月を乗り切れればと思います。
少しでも参考になれば幸いです.
なんでも気軽に相談してくださいね。
産まれたことの事実自体を取り消したい、自分の子どもだから、自分の人生から逃げられず、産まなければよかったと考えてしまい、その存在を受け入れられないと自覚してしまいました。
この思考回路自体がうつが思わせていると思いたいのですが、私の本音な気がして、どうしようもなく自分が恐ろしく、とてもじゃないけどこんな母親じゃ育てられないと思いました。
今日から明日、心療内科へ受診しますが、私が、ずっとこの子を育てる人生から逃げたいです。
すみません…。
返信ありがとうございます.
今、赤ちゃんから離れられますか?
ご実家のサポートなどを得られて逃げられるのであれば、
逃げてください。
妊娠してから出産まで、赤ちゃんを育てて下さったのですから、十分だと思います。
逃げて欲しいなと思います。
専門家からの回答
こんにちは。ご相談ありがとうございます。
私自身、2回の出産を経験しましたが、いずれの後も、おっしゃっているのと同じようなことを一日中考えていました。なんで産んでしまったんだろう、もう無理、なかったことにしたい、というようなことを考えて泣いていました。私の場合、不妊治療をしてわざわざ作った子だったのにです(不本意な妊娠出産ではなかった)。
不安が頭を支配し、過去のことや未来のことを考えることをやめられず、一日中泣き、泣きながら役所で手続きをしていたらエレベーターで乗り合わせた母子保健担当の方が呼び止めて別室で話を聞いてもらったこともありました。産後1か月健診の時は、不安とイライラで爆発しそうになり、診察前に渡された「産後うつではないか」みたいな内容のアンケートをぐしゃぐしゃにし、診察を受けずに病院を飛び出したせいで病院から何度も電話がかかってきたりもしました。
「私もこれぐらいつらかったのよ」というような話をしたいわけではなく、おっしゃるとおりにホルモンバランスの乱れがそれだけ大きい時期なのだということがお伝えしたいのです。
私はそれに加えて、第一子の産後には、甲状腺というホルモンを出す臓器の調子もおかしくなっており、それも不安やイライラや落ち込みを悪化させていたようです。また第一子のときは出血も多く、貧血もあったと思います。しかし第二子のときは、甲状腺は大丈夫だったし貧血も第一子のときほどではなかったのに同じぐらい気分の変動は大きかったです。
その後、子宮の状態は数か月から半年程度で回復したように見えますが、振り返って考えてみれば、そこそこ元の状態に戻るのに3年かかったと思います。特に産後1年の記憶はほぼありません。いま、当時の写真を見ると、赤ちゃんはかわいいし、いったい何を悩んでいたのかなあ、どうしてこんなに何も覚えていないんだろう、もったいないな、泣き声もこんなにかわいかったのに、ちょっとぐらい泣いただけでなんであんなにつらかったんだろう、と思うのですが、当時は本当に追い詰められていました。好きだった読書もできない
(文字を追えない、内容が頭に入ってこない)、出産前は何でもなくできていた仕事もできない、記憶ができない、というポンコツ状態でした。こういった状態はマミーブレインとも呼ばれています。
妊娠出産というのは、女性の体と脳と心に本当に大きな変化をもたらすことです。産後1年は、まともにものが考えられなくて当然、産後1年の自分は自分じゃないぐらいに思っていただいていいと思います。
ことばだけのやりとりで何が分かるのだと思われるでしょうが、相談者様は必ず、「赤ちゃんを受け入れ、母親になれる」「子供をかわいいと思える日が来る」と、私は確信しています。母親だからこれぐらいできて当然、こう思わなきゃ母親じゃないなんて思わなくて結構です。赤ちゃんを妊娠したときから、相談者様はもう母親であり、赤ちゃんと強く結びついています。相談者様は妊娠期間を耐え抜き、赤ちゃんを守り抜き、命がけで出産を終えられました。もう立派な母親です。それ以上何も必要ありません。何も心配いらないと思います。
私自身も、産後うつだったと思います。ただ、私の場合は甲状腺の問題や貧血も悪化要因であり、甲状腺がおかしいんだと分かっただけで、「自分が今おかしいのはホルモンのせいなんだ」ということで、少し責任を降ろせたというか、楽になりました。産後の甲状腺異常はほとんどの場合には自然に改善するので、治療はいらない場合が多いとされています。出産後に甲状腺の調子が悪くなることは、甲状腺を専門とする医師の間では常識のようですが、産婦人科医の間ではあまり認識されていない場合もあるようです。相談者様も甲状腺の問題や貧血があれば少し原因が分かってらくになるかもしれませんので、主治医にその点もご確認されてみても良いかもしれません。甲状腺の異常や貧血があるかは、血液検査で分かります。
精神科や心療内科でも、遠慮なく相談してください。薬を飲むかどうかは相談の上で決まりますので、受診したら必ず薬を飲まなければならないとは限りません。
本当に温かくて参考になるアドバイス、本当にありがとうございます。
本当に本当に心が救われると同時に、でもやっぱり私はそこまで大変な状況でも身体に不調があるわけでもなく、無かったことにしたいと本気で、この子がいない人生に戻りたいと本気で思っている気がします。
これも本来の自分ではないと思いたいのですが、、。
受診したところ、結局薬を飲むことになったので、母乳もストップになり、赤ちゃんのお世話は実家の母にお願いすることになり、それでも母親になりたくないと思ってしまう、こんな人どこにもいないなと思います。。
出産したら、誰でも産んだ子どもが可愛い!守りたい!と思えると思っていました
薬を飲んでみますが、私が産んだこと、わたしが母親であることは変わりはないんですよね。
自分で作った人生のレールですが、どうしようもなく苦しく耐え難いです。
いつか、自分の子どもを心から愛せる日が、来るのか、分からないです…。